※このBLOGは俳優 松本琉李が「LIVE演カウンター」に向けて「村山架純」を役作りしていく物語。そのため松本琉李本人とは異なりますので、村山架純としてお楽しみください。
★EP①
村山架純 23歳
埼玉県在住実家暮らし、彼氏は…なし。
私は小さい頃から1番になりたかった。
小学生の時、クラスに「みどりちゃん」という転校生がやってきた。
みどりちゃんの筆箱はいつも最新型だし、
ランドセルにはキラキラが付いてるし、
とっても可愛くて、
その子の周りにはいつも友達がいて、
誰もが憧れる存在だった。
もちろん、私にとっても憧れの存在で、
大好きな友達だった。
でもある日、みどりちゃんに彼氏ができた。
その相手はまさかの…
「たくみくん」
え。
なんなの。
私の初恋だった、たくみくん。
小さな頃から仲良くしてた、たくみくん。
転校してきて間もないみどりちゃんに
一瞬で大切なものを奪われたような気がして
悔しかった。
やっぱりおしゃれで可愛くて
誰とでも仲良く出来るような子がモテるのか、、、
私もみどりちゃんみたいに
1番になりたい。
その場所は、私のはずなのに。
小学生でのお付き合いなんて
今思えば可愛いものかもしれないけど
当時は凄いレベルが高いことのように感じてたんだよね。
そんな出来事があって、
恋はしばらく懲り懲りだと悟り、
彼氏はつくらずにいる。
出来ないんじゃなくて、作らないだけ。
今は地元の小さなファッションセンターでアルバイトをしている。
うちの家族は私の好きなことを尊重してくれる優しい両親だが、
服飾の専門学校にいけるような裕福な家庭ではないし、
都心に出て一人暮らしする余裕もないし、、、
アパレルを持ちたいという夢はほぼ断念。
このまま地元で暮らしていくのかな、、、
みどりちゃんみたいに1番になりたくて
流行りのものはすぐにリサーチして、
安くても高価に見えるようなキラキラしたものを探して
みんなに憧れられるような存在を目指して頑張ってきた。
のに。
後輩「村山さん、明日シフト変わってもらってもいいですかー??」
私「いいよ、特に予定もないし。急用?」
後輩「ありがとうございます!
彼氏との一年記念日なんです♪」
…
私にシフトを代わってもらえた
ウキウキ気分のその後輩ちゃんは
まわりのバイト仲間にも、
「記念日デートどこいくの〜?」などと
チヤホヤされて嬉しそう。
なんで。
なんかむかつく。
後輩「そういえば、村山さんって彼氏いないんですか?」
なんて急な質問。
咄嗟に
私「うん、もちろんいるよ。」
ついつい答えてしまった。。。
後輩にいて、私にいない…
いや、いないというか作らないだけなんだけど。
また置いて行かれているような気がして、
無性に悔しく腹がたった。
後輩「なんだ〜じゃあ村山さんにもこれは必要ないですね☺︎」
といいながら何かを置いて去っていっちゃった。
なに。なんなの。。
ん…?
何このチラシ…
「最強の恋活」…??
1次会成約率80%…
2次会成約率90%って…
ほとんどカップル成立してるようなものじゃん‼︎
いやいや、まてまて、
何気になってるの私。
別に私、
彼氏が 出来なくて 困ってるわけでもないし。
ましてやこんなチラシ、
本当かどうかもわからないし。
私には恋活なんて必要ない…
急な出来事に動揺してるだけ。
とりあえずこのチラシは休憩所に置いておこう。
次回へ続く▷